2010年08月26日
水分補給と浸透圧 中屋の響き:鐘の音
やはりコーチの研修会で熱中症がよく話題になります。ちょっと勉強しているコーチなら常識として水分補給に対して正確な知識を持っていると思いますが、なかには「水分、水分」とただただ唱えているコーチもいるのでは。
大量の汗をかいた時に、水分と同時に塩分(ナトリウム)も放出されます。つまり、体液の塩分濃度が下がるわけです。
この塩分の急激な放出を視床下部の中枢が感知し、過度な塩分濃度の減少を抑えるため、補給した水の多くを尿や汗として排出してしまいます。
つまり、いくら飲んでも脱水状態からの素早い回復にはならないということです。
また、運動中は、肝機能が抑制されているため筋肉から塩分が奪われます。それによって筋肉の浸透圧が低下して、筋肉へ水が浸透し膨張を起こします。
この状態が激しくなると筋肉に痛みを伴う熱痙攣を起こしてしまうのです。
だから、水分と同時に塩分が必要だと認識して欲しいのです。大量に水と塩分が失われている時、塩分(ナトリウム)の補給を怠ると「低ナトリウム血症」を引き起こすことになります。
水分補給の正しい理解のためには浸透圧について知ってく必要があります。浸透圧は濃い液体の方が高く、薄い液体の方が低いです。また、膜を挟んで水は濃度をなるべく近づけるため薄い方から濃い方へ流れます。昔、生物で勉強したようなことですね。
スポーツドリンクでアイソトニック飲料とか書いてありますね。アイソトニックとは「同じ浸透圧の」という意味です。
体液と同じ浸透圧というと飲んだ分だけそのまま吸収されるイメージですが、人間の身体は水分を吸収する時、摂取した水分の濃度を調整します。
つまり体液より低い浸透圧に調整してから腸で吸収するのです。水など浸透圧が低いためすぐに吸収されます。それでも塩分が不足していると先に述べた様に塩分濃度の一定に保つ指令が脳から送られて、結果的に身体が自発的に体外へ放出してしまい摂取した水分は効率的には利用されません。
近年開発されたのがハイポトニック飲料です。ハイポトニックとは「低い浸透圧の」という意味です。これは浸透圧が低いだけでなく、ナトリウムなどの成分も含まれ水のようにすぐに排出されない成分バランスを持っています。
大量の発汗をした後はハイポトニック飲料が適しているといえます。運動前はアイソトニック、運動中はハイポトニックが適していると考えていいと思います。
最近お年寄りの熱中症が多いのは、高血圧の予防で減塩が叫ばれているため、体内の浸透圧の調整がうまくいかない事に起因するのではなんて気がしてます。
勝者のフットワーク塾 中屋
大量の汗をかいた時に、水分と同時に塩分(ナトリウム)も放出されます。つまり、体液の塩分濃度が下がるわけです。
この塩分の急激な放出を視床下部の中枢が感知し、過度な塩分濃度の減少を抑えるため、補給した水の多くを尿や汗として排出してしまいます。
つまり、いくら飲んでも脱水状態からの素早い回復にはならないということです。
また、運動中は、肝機能が抑制されているため筋肉から塩分が奪われます。それによって筋肉の浸透圧が低下して、筋肉へ水が浸透し膨張を起こします。
この状態が激しくなると筋肉に痛みを伴う熱痙攣を起こしてしまうのです。
だから、水分と同時に塩分が必要だと認識して欲しいのです。大量に水と塩分が失われている時、塩分(ナトリウム)の補給を怠ると「低ナトリウム血症」を引き起こすことになります。
水分補給の正しい理解のためには浸透圧について知ってく必要があります。浸透圧は濃い液体の方が高く、薄い液体の方が低いです。また、膜を挟んで水は濃度をなるべく近づけるため薄い方から濃い方へ流れます。昔、生物で勉強したようなことですね。
スポーツドリンクでアイソトニック飲料とか書いてありますね。アイソトニックとは「同じ浸透圧の」という意味です。
体液と同じ浸透圧というと飲んだ分だけそのまま吸収されるイメージですが、人間の身体は水分を吸収する時、摂取した水分の濃度を調整します。
つまり体液より低い浸透圧に調整してから腸で吸収するのです。水など浸透圧が低いためすぐに吸収されます。それでも塩分が不足していると先に述べた様に塩分濃度の一定に保つ指令が脳から送られて、結果的に身体が自発的に体外へ放出してしまい摂取した水分は効率的には利用されません。
近年開発されたのがハイポトニック飲料です。ハイポトニックとは「低い浸透圧の」という意味です。これは浸透圧が低いだけでなく、ナトリウムなどの成分も含まれ水のようにすぐに排出されない成分バランスを持っています。
大量の発汗をした後はハイポトニック飲料が適しているといえます。運動前はアイソトニック、運動中はハイポトニックが適していると考えていいと思います。
最近お年寄りの熱中症が多いのは、高血圧の予防で減塩が叫ばれているため、体内の浸透圧の調整がうまくいかない事に起因するのではなんて気がしてます。
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